土地なしで注文住宅を建てる場合、土地ありで建てるよりも費用がかかります。では、土地なしで注文住宅を建てるには、どれぐらい費用のかかるのが相場なのでしょう。また、どれぐらいの頭金を用意すべきか、それも気になるところです。ここでは、土地なし注文住宅の相場や、土地選びのコツについてご紹介します。

土地なしで注文住宅を建てる時の費用相場

土地なしで注文住宅を建てる費用相場やその内訳、頭金について見てみましょう。

土地なしで家を建てる費用相場

土地なしで注文住宅を建てる費用相場は、国土交通省によると5000万円ほどと報告されています。土地なしで注文住宅を建てる場合、家の建築費用だけでなく、土地代もかかります。また、土地を購入する際には、土地代だけでなく不動産会社への仲介手数料や印紙代、登録免許税などさまざまな費用が必要です。

注文住宅を建てる際に必要な費用

注文住宅を建てる際は、本体の建築工事費のほかに、別途工事費用や諸費用がかかります。本体建築工事費は、総費用の7割～8割を占め、別途工事費が総費用の2割ほど、諸費用が総費用の1割ほどを占めます。

土地なしで家を建てる時の頭金の相場

注文住宅を建てる時は、住宅ローンを利用するのが一般的です。しかし、全てを住宅ローンで賄えるわけではないため、自己資金も準備しておく必要があります。住宅ローンで注文住宅を建てる場合は、総費用の2割～3割を頭金として準備しなければなりません。頭金を多く用意するほど、ローンの返済額の負担が少なくなります。通常、住宅ローンで借り入れる金額は、年収の4倍～5倍が妥当とされています。

注文住宅の土地選びのコツ

注文住宅の土地を選ぶ時は、次のポイントを意識するのがコツです。

エリア選びのポイント

注文住宅の土地を選ぶ時は、暮らしやすいエリアを選ぶことが大切です。まず、通勤や通学の利便性が重要になります。最寄り駅へのアクセスは徒歩どれぐらいか、ラッシュ時はどれぐらい込み合うかなど確認する必要があります。また、買い物できる施設はそろっているか、病院や銀行などの公共施設はあるのかもチェックしておきましょう。現段階では整備されていなくても、将来的に開発され商業施設や交通網が充実する地域であれば、住環境として適しています。

建物の種類や規制を確認

規制があるエリアの土地は、注文住宅を建てる際にも規制が多く、理想の家を建てられない場合があります。土地を購入する前に、規制があるか確認する必要があるでしょう。用途地域に指定されていると、建てられる建物の種類が制限されてしまいます。また、防火地域・準防火地域に指定されていると、厳しい大家基準を満たさねばならない場合があります。そのほかにも、建蔽率や容積率など、さまざまな規制があるため事前に確認しておきましょう。

地盤や汚染などを確認

地盤の状況や、浸水・土壌汚染などの状況も、事前に調べておくと安心です。地震で液状化したり、浸水したりするリスクがある土地は、避けるのが良いでしょう。工場の跡地などは、土壌汚染の状況を確認することも大事です。

注文住宅の土地購入に住宅ローンは利用可能？

注文住宅の土地を現金で購入するのは、なかなか難しいでしょう。住宅ローンは家の購入・建設・改築を目的とするローンですが、条件付きで土地購入にも利用できます。

条件付きで利用可能

住宅ローンは土地を購入するために利用することはできませんが、購入した土地に家を建てることが明確であれば、一定の条件を満たすことで利用することが可能です。

融資が下りるタイミング

住宅ローンは、建物が完成し・引き渡しの際に融資されるのが一般的です。しかし、土地なしで注文住宅を建てる場合、土地購入時と着工時、中間金支払いという3回の支払い機会があります。住宅ローンが下りていない状態で支払い期日が来るため、自己資金がない場合は、土地先行融資やつなぎ融資を利用できます。

土地先行融資

土地先行融資は、土地代と建築費用に対する住宅ローンで、土地購入時と建物引き渡し時の2回に分けて融資が行われます。土地を担保にして建物建築費用を借りるため、低金利で利用できるのが一般的です。ただし、建物の着工や中間費用には対応しておらず、それらの費用は自己資金現金で賄う必要があります。

つなぎ融資

つなぎ融資は住宅ローンの融資が下りるまでの間に必要な資金を都度融資できる仕組みで、土地の購入費用や着工金、中間金に利用できます。引き渡し時に一本化して返済するのが一般的です。金利は他の住宅ローンや土地先行融資よりも高い傾向があるため、負担の大きくなる可能性があります。

まとめ