コラム
2024年09月22日

熱抵抗値とは?計算方法をわかりやすく解説!

家を建てたいと考えている方の中には、住宅の性能について詳しく知りたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、断熱材の性能を表す「熱抵抗値」について、計算方法や具体的な数値を例に挙げながらわかりやすく解説していきます。

□熱抵抗値とは?

熱抵抗値とは、その部分がどれくらい熱を通しにくいかを表す数値のことです。
R値と呼ばれることもあります。
家づくりでは、よくUA値というものを目にしますよね。
これは屋根や床を含めた家全体の断熱性能を表す数値のことです。
一方で、熱抵抗値は、その断熱材単独の断熱性を示す数値のことをいいます。

熱抵抗値が大きいほど、熱を通しにくく、断熱性能が高いことを意味します。
熱抵抗値は、断熱材の厚みと熱伝導率によって決まります。
断熱材の性能を評価する指標として、UA値と並んで重要な要素です。

□熱抵抗値の計算方法

熱抵抗値は、以下の公式で求められます。

熱抵抗値 [㎡k/W] = 厚さ [m] ÷ 熱伝導率 [W/(m・K)]

厚さとは、断熱材の厚みです。
そして上述したとおり、熱伝導率とは、断熱材がどれだけ熱を通しやすいかを表す数値です。
熱伝導率は、数値が小さいほど熱を通しにくく、断熱性能が高いことを意味します。

具体的な計算例を見てみましょう。

1:高性能グラスウール(熱伝導率 0.036 W/(m・K))を厚さ 105 mm で施工する場合

厚さ 105 mm をメートル換算すると 0.105 m になります。
熱抵抗値は、0.105 m ÷ 0.036 W/(m・K) = 2.916666666666667 ㎡k/W となります。

2:セルロースファイバー(熱伝導率 0.040 W/(m・K))を厚さ 105 mm で施工する場合

熱抵抗値は、0.105 m ÷ 0.040 W/(m・K) = 2.625 ㎡k/W となります。
セルロースファイバーは高性能グラスウールよりも熱を通しやすいため、使用する厚さが同じでも、熱抵抗値は小さくなります。

3:アクアフォーム(熱伝導率 0.036 W/(m・K))を厚さ 75 mm で施工する場合

熱抵抗値は、0.075 m ÷ 0.036 W/(m・K) = 2.083333333333333 ㎡k/W となります。

4:ネオマフォーム(熱伝導率 0.020 W/(m・K))を厚さ 60 mm で施工する場合

熱抵抗値は、0.060 m ÷ 0.020 W/(m・K) = 3 ㎡k/W となります。
ネオマフォームは薄くても高い熱抵抗値を達成できるため、厚さが制限される外張り断熱工法に適しています。

5:キューワンボード(熱伝導率 0.021 W/(m・K))を厚さ 60 mm で施工する場合

熱抵抗値は、0.060 m ÷ 0.021 W/(m・K) = 2.857142857142857 ㎡k/W となります。
キューワンボードも薄くても十分な断熱性能を発揮できるため、外張り断熱工法に適した建材といえます。

□まとめ

熱抵抗値は、断熱材の性能を表す重要な指標です。
断熱材の厚みと熱伝導率によって決まり、数値が大きいほど断熱性能が高いことを意味します。
熱抵抗値を計算することで、断熱材の性能を比較し、家づくりに最適な断熱材を選ぶことができます。

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