ユニバーサルデザインとバリアフリーの違いとは?考え方、意味、事例も紹介
「ユニバーサルデザイン」と「バリアフリー」。
どちらも、誰もが使いやすい環境づくりのための考え方として、耳にする機会が多い言葉ですよね。
しかし、実際にこれらの違いを明確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。
これから住宅を建てる予定があったり、街のインフラ整備に関わっている人、あるいは単にこれらの言葉の意味を深く理解したいと考えている人もいるかもしれません。
この記事では、ユニバーサルデザインとバリアフリーの違いを、分かりやすく解説していきます。
それぞれの考え方、意味、そして具体的な事例も紹介します。
これを読めば、あなたもユニバーサルデザインとバリアフリーの違いを理解し、自分の生活や将来に合った適切な選択ができるようになるはずです。
ユニバーサルデザインとバリアフリーの違いとは?
ユニバーサルデザインとバリアフリーは、どちらも「誰もが使いやすい環境を作る」という共通点を持つ一方で、対象や考え方、普及方法、思想などに違いがあります。
この記事では、これらの違いを具体例を交えながら詳しく解説し、それぞれの考え方のメリット・デメリットを明らかにします。
1: 対象の違い
ユニバーサルデザインは、年齢、性別、国籍、障害の有無に関わらず、すべての人が使いやすい環境を目指します。
一方、バリアフリーは、主に高齢者や障害を持つ人が社会生活を送る上で直面する障壁を取り除くことを目的としています。
2: 考え方、意味の違い
ユニバーサルデザインは、最初から誰もが使いやすいように設計することを重視します。
つまり、障害者や高齢者だけを対象とするのではなく、すべての人が快適に利用できる環境を作ることを目指しています。
一方、バリアフリーは、既存の環境に手を加えることで、特定のグループの人々が使いやすいようにすることを重視します。
例えば、階段にスロープを設置したり、エレベーターを設置したりすることで、車椅子利用者や高齢者が移動しやすくなるようにするといったことです。
3: 普及方法の違い
ユニバーサルデザインは、新しい建築物や製品を設計する際に最初から取り入れられることが多いです。
一方、バリアフリーは、既存の建築物や製品に対して、後から改修を加えることで実現されることが多いです。
4: 思想の違い
ユニバーサルデザインは、多様性を認め、誰もが社会に参加できるようなインクルーシブな社会を目指しています。
一方、バリアフリーは、障害を持つ人など、特定のグループの人々が社会生活を送る上で直面する困難さを解消することを目指しています。
ユニバーサルデザインとバリアフリーの事例
実際に社会で普及しているユニバーサルデザインとバリアフリーの事例を紹介することで、それぞれの考え方がどのように活かされているのかを理解し、日常生活における具体的なイメージを掴むことができます。
さらに、住宅におけるユニバーサルデザインとバリアフリーの事例を挙げ、具体的な設計・リフォームのヒントを提供します。
1: 街のユニバーサルデザイン事例
・幅の広い歩道:ベビーカーや車椅子、高齢者が通りやすく、安全な歩行を確保します。
・段差のない歩道:車椅子やベビーカーでもスムーズに移動できます。
・視覚障碍者向けの点字ブロック:歩行者に安全な経路を案内します。
・多言語対応の案内表示:外国人観光客も安心して街を散策できます。
2: 住宅のユニバーサルデザイン事例
・玄関の段差を解消:車椅子やベビーカーでもスムーズに出入りできます。
・廊下やトイレの幅を広げる:車椅子での移動がスムーズになります。
・手すりを設置:高齢者や体の不自由な人が立ち座りや移動を安全に行うことができます。
・引き戸を採用:車椅子やベビーカーでも開け閉めが楽に行えます。
・スイッチやコンセントの位置を見直し:高齢者や体の不自由な人が使いやすいように工夫します。
3: 住宅のバリアフリー事例
・高齢者向けの住宅改修:手すりの設置、段差解消、浴室の改修など、高齢者が安全に生活できるようサポートします。
・障害者向けの住宅改修:車椅子での移動がしやすいように、廊下やトイレの幅を広げたり、段差を解消したりする改修を行います。
・バリアフリー住宅:最初から車椅子対応の設計を取り入れた住宅です。
まとめ
ユニバーサルデザインとバリアフリーは、どちらも誰もが使いやすい環境づくりのための考え方ですが、対象や考え方、普及方法、思想などに違いがあります。
ユニバーサルデザインは、多様性を認め、誰もが社会に参加できるようなインクルーシブな社会を目指しています。
一方、バリアフリーは、特定のグループの人々が社会生活を送る上で直面する困難さを解消することを目指しています。
それぞれの考え方にはメリットとデメリットがあり、どちらが良いか一概に断言することはできません。
しかし、どちらも社会全体にとって重要な考え方であり、これらの違いを理解することで、より良い社会を実現するために役立つでしょう。
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