コラム
2024年07月25日

断熱等級とは?性能を上げるメリットや補助金の選び方も解説

断熱等級は、住宅の断熱性能を示す指標です。
国土交通省が定めた7段階の等級で表され、等級が上がるほど断熱性能が高く、省エネ効果や快適性も向上します。
断熱等級について詳しく知りたいけど、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、断熱等級の基礎知識から、等級を上げるメリット、補助金、選び方までわかりやすく解説していきます。
マイホームを検討している、または購入予定で断熱性能に強い関心がある方は、ぜひ参考にしてください。


□断熱等級の基礎知識とは


1:断熱等級の歴史と背景


断熱等級は、1980年に「エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)」により定められた省エネ基準が反映されており、その内容は制定以降、改正が重ねられています。
近年では、地球温暖化対策の重要性が高まるにつれて、断熱性能に対する基準も厳しくなっています。


2:断熱等級の基準


断熱等級は、住宅の断熱性能を数値で表したもので、UA値と呼ばれる熱損失係数が基準となっています。
UA値が小さいほど、住宅の熱が外に逃げる量が少なく、断熱性能が高いことを示します。
各等級のUA値は以下の通りです。


・等級1:UA値 1.8 W/m2K以下
・等級2:UA値 1.6 W/m2K以下
・等級3:UA値 1.4 W/m2K以下
・等級4:UA値 1.2 W/m2K以下
・等級5:UA値 1.0 W/m2K以下
・等級6:UA値 0.8 W/m2K以下
・等級7:UA値 0.6 W/m2K以下


3:断熱等級と省エネ基準の関係


断熱等級は、省エネ基準と密接に関係しています。
省エネ基準とは、住宅のエネルギー消費量を抑制するための基準であり、断熱等級は省エネ基準を満たすための指標のひとつです。
2020年4月からは、新築住宅に対して断熱等級4以上の取得が義務付けられています。
これは、住宅の省エネ性能を向上させ、CO2排出量削減に貢献することを目的としています。


□断熱等級を上げるメリット


1:快適な住環境を実現


断熱等級を上げることで、室温の安定化が図られ、快適な住環境を実現できます。
夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるため、冷暖房の使用時間を減らせ、省エネ効果も期待できます。


2:光熱費を削減


断熱性能が高い住宅は、冷暖房効率が向上するため、光熱費を大幅に削減できます。
例えば、断熱等級4(省エネ基準)の家と断熱等級5(ZEH基準)の家を比較した場合、年間で6万円以上の光熱費削減効果が見込まれるという試算もあります。
断熱等級を上げることで、家計への負担を軽減できます。


3:健康面への配慮


断熱等級を上げることで、室温の急激な変化を防ぎ、ヒートショックや熱中症のリスクを軽減できます。
ヒートショックは、冬場に暖かい室内から寒い浴室などへ移動する際に、急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心臓や脳に負担がかかることで起こります。
熱中症は、高温の環境下で体温が上昇し、体内の水分が不足することで起こります。
断熱性能の高い住宅は、室温が安定しているため、ヒートショックや熱中症のリスクを低減することができます。


4:補助金受給の可能性


断熱等級の高い住宅には、さまざまな補助金制度が適用される場合があります。
例えば、2024年現在、断熱性能に関する補助金制度には以下のものが挙げられます。


・子育てエコホーム支援事業
・戸建住宅ネット・ゼロエネルギー住宅等支援事業
・グリーン住宅ポイント制度


これらの補助金制度を活用することで、断熱性能の高い住宅をより経済的に実現できます。


□まとめ


断熱等級は、住宅の断熱性能を示す重要な指標であり、等級を上げることで快適性、省エネ性、健康面、経済面など、さまざまなメリットが得られます。
この記事では、断熱等級の基礎知識、等級を上げるメリット、補助金制度について解説しました。
住宅購入やリフォームを検討する際には、断熱等級について理解し、将来の快適な住生活を実現するための判断材料として活用しましょう。


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